一日に何十回と鳴った携帯電話。たまりかねて父を施設に入れた。
今から六年ほど前のこと。施設に入った父。
長男を連れて行った時「おじいちゃんはこんなになってしまって、何もしてげられなくて悪いな・・」って、すまなそうに言った父。
三十歳過ぎた孫に向かって。
三男を連れて行った時、三男を私の夫か恋人と勘違いして、そっぽを向いてしまった父。
その父が亡くなり来週が四十九日。98歳でした。
家族には評判の悪かった父。
でも、亡くなってみると生きていた時には見えなった人間模様が見えてきます。
年老いて、決して綺麗ではなかった父。認知症も入っていた父。
葬儀ではそんな父に涙してくれた何人もの人々。
いつも「ありがとう」と言ってくれると喜んでくれた介護施設のヘルパーさん達。
人の本質を見ている人と言って下さった人もいた。
父は98歳という年齢。年に不足はなかったと思う。
いえ、むしろ父は本当はもっと早く逝きたかったのでは・・と父が亡くなる少し前、父に会う度に感じていた。
姉が4ヶ月程前に亡くなりその四十九日を済ませた頃、父が逝った。
「姉の事がすんでからじゃないと困るだろうな」そんな思いが伝わってきた。
お父さん、もう少し待っててと私も言っていた。
大丈夫か?もう何かしてあげられないと・・空の彼方から叫んでいるような気がしています。
父は私の為に生きていてくれた。
父には感謝しかないです。
ありがとうお父さん!
私は貴方の娘に生まれて幸せでした💗